Jupyter のインストール方法と実行までの流れをまとめました。
Jupyter(IPython Notebook)とは
最近 Python を初めた方は、私もそうでしたが Jupyter と IPython Notebook の違いについて悩むことと思いますが結論から言うと同じです。元々が IPython Notebook という名前でしたが、最近では多言語の対応もしているため、Jupyter という名前に変更されています。
そもそも IPython とは強力なインタラクティブシェルであり、特に補完機能なんかはとても便利です。それをサーバーで立ち上げてブラウザ上で実行できるようにしたものが IPython Notebook になります。実行結果の画像をインラインで表示したり、履歴を保存しておくこともできますし、Markdownでテキストを表示することも可能です。簡単にトライアルアンドエラーをしながら実行することができるので、Python 初心者にもオススメです。
インストール
Jupyter(IPython Notebook)をインストールします。依存ライブラリも一緒にインストールされますのでこれが一番簡単です。
$ pip install jupyter
Installation — Jupyter Documentation
よく IPython をインストールする方法が書かれてますが Notebook は IPython がインストールされていれば使えるという訳ではありません。IPython は基本的にはインタラクティブな実行環境であるため、IPython だけをインストールした状態でnotebook
を実行するとエラーになってしまいます。
$ pip install ipython $ ipython notebook Traceback (most recent call last): ... ImportError: No module named 'notebook'
そのため依存ライブラリも一緒にインストールするには以下のようにインストールします。
pip install "ipython[notebook]"
Quickstart — IPython 3.2.1 documentation
Anaconda であれば最初から使用することが可能です。
AnacondaでPythonの分析環境をまとめてインストール - TASK NOTES
アップデート
Jupyter のアップデートは次の通りです。
$ pip install -U jupyter # if using pip $ conda update jupyter # if using Anaconda
Upgrading a Jupyter installation — Jupyter Documentation
Jupyterの起動
Jupyter の起動は次のコマンドです。従来通りのipython
コマンドでもいいですが、これからはjupyter
コマンドを使用していいと思います。
$ jupyter notebook $ ipython notebook
Running the Notebook — Jupyter Documentation
起動したら以下のような画面が自動で開きます。ここで表示されている画面は起動したディレクトリになります。既に拡張子*.ipynb
のファイルがあれば開くこともできますし、新規で Notebook を作成した場合は、New から Notebooks の Python 3 を選択します。
Pythonの実行
Notebook が開いたら Python のコードを入力して実行してみましょう。shift + enter
でも実行できます。結果にグラフを表示したい場合でも以下のようにインライン表示させることが可能です。
Jupyter では当然 IPython の強力な補完機能などもそのまま使用できます。実行したコードは結果と共に保存できますので、次回は*.ipynb
のファイルを開くだけで作業を再開できますし、ドキュメントとして共有することも可能なのでとても便利です。
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